2011年11月16日

<福島第1原発>除染か移住か 立ち入り禁止の大熊町長選





 東京電力福島第1原発の事故で立ち入りが禁止されている福島県大熊町で、町長選の候補者の主張が真っ向から対立している。現職と新人の一騎打ちで、現職が「除染を進めて古里を再建しよう」と訴えれば、新人は「戻れないことを前提に町ごと移住を」と唱える。投開票は県議選と同じ20日。県内外に散り散りに避難している有権者にとって岐路の選挙となっている。【蓬田正志】

 10日告示の町長選の立候補者はともに無所属で、届け出順に、新人の元町議、木幡仁氏(60)と再選を目指す渡辺利綱氏(64)。

 有権者数は9日現在、8664人。福島第1、第2原発がある大熊、双葉、富岡、楢葉の双葉郡内4町で町長選が行われるのは原発事故後、大熊町が初めてになる。町役場の機能を会津若松市に移転したなかでの選挙だが、町議選(定数14)も同じ日程で実施され、18人が出馬した。

 木幡、渡辺氏の陣営がそろって関心を寄せるのは福島大が8日公表した調査結果。双葉郡8町村の全世帯を対象にアンケートしたところ、約4人に1人が元の居住地に「戻る気はない」と答えた。これを大熊町民に限ってみると、約3人に1人の割合だったからだ。

 木幡氏は調査結果を「町は『帰ろう』と言うが、いつ帰れるのか分からず、当然だ」と話す。新たに町をつくる候補地に、いわき市や田村市など双葉郡に近い自治体を挙げ、「除染しても住めるまでに10年単位の時間がかかる。戻れない前提で、これからの生活をどうするかだ」と話す。

 渡辺氏は調査結果を「真摯(しんし)に受け止める」と語る一方、「町に戻るのをあきらめるのは早すぎる。帰れるようにするのが先決だ」と説く。除染を早く進めるため国と連携することや、住民の帰還に向けた復興計画を来春までに示すとアピールし「古里を廃虚にしてはならない」と強調している。

 有権者も悩む。会津若松市の仮設住宅に避難している会社員の男性(55)は「住宅地をスポット的に除染しても本当に生活できるのか。いずれは帰りたいが、その間の定住先が必要だ」と話す。80代の両親と避難生活を送る主婦(53)は「早く除染してもらって自宅に帰りたい」。別の会社員の男性(56)は「町だけで解決できる問題ではない。国政のテーマだ」と指摘した。


(この記事は毎日新聞から引用させて頂きました)
posted by かじき丸 at 23:30| ショッピング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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